京都で江戸

「なんでここ(京都・桂)で江戸前寿司なの?」とよく聞かれますが、その答えは実はすごく単純なんです。もともと、寿司職人を目指す前に江戸前寿司の技に魅せられ、「すごい!」と思い、単身上京して江戸前寿司の修行に入りました。

自分の店を持つ事を考えた時、東京ではなくやはり自分の故郷に持ちたいと思い京都に帰って来ました。「じゃあ、なんで京丹後じゃないの?」ってそれもよく聞かれるんですが...
それは京都で江戸前寿司ってまだ認知度も低く、高級すぎるんです。だから、「より多くの人にまず気軽に入って、味わってもらいたい」そう思ってここ、桂に店を構えました。

そして江戸前の鮮魚だけではなく、京都でしか手に入らない食材を江戸前の技で握る当店の寿司を楽しみに来ていただける事が何よりも嬉しく思います。

 江戸前寿司

酢飯を軽くまとめたあっさりしたシャリに、魚介の生身や〆たもの、火を通したものを合わせて握る「握りずし」が江戸前寿司の中心です。

また、ネタの酢〆や醤油漬け、貝類などを煮物にしたり素材に一手間かけ"仕事をする"のも
大きな特徴といわれています。それは寿司が誕生したその昔、冷蔵庫などが無かったため寿司が痛まないようにする工夫だったとされています。

とはいっても、その仕事は職人によっても、店によっても異なります。言い換えれば、それが江戸前寿し屋の最大の魅力なのです。是非、「今」の仕事をご堪能下さい。

丁寧な仕事が要

こはだの成魚"このしろ"。
仕込みの加減で風味が大きく変化し、小型で身が薄いため包丁で上手に捌くことが難しいことから、職人の技量を計る魚とも呼ばれる、江戸前寿司に欠かすことは出来ないといわれています。
関西ではあまり馴染みのない「このしろ」ですが、寿し処今では7月末から秋にかけてお楽しみいただけます。
(仕入・天候によってはご用意できない場合もございます。)

江戸前寿司

丹後軍艦
店主の出身地である丹後地方に伝わる郷土料理「ばらずし」。
祝い事の日に食べられる、鯖のそぼろメインのご馳走を軍艦巻きにアレンジしています。
ぜひ食べていただきたい一品です。
江戸前の技
店主の故郷である京丹後や宮津地方から直送される新鮮な魚介類を江戸前の技法で握ります。若狭湾で水揚げされる新鮮な魚介類をお楽しみください。

「のどぐろ」の他に京都市では仕入れが難しいとされる、プリッとした甘い身が特徴の「ガスエビ」、肉厚な身と独特の甘みを持った「宮津のとり貝」なども丹後出身の店主だからこそ当店では時期によっては楽しむことが出来ます。
のどぐろ寿司
のどぐろは白身のトロとも呼ばれる山陰の高級魚です。
脂が乗ったのどぐろを軽く炙り、濃厚な肝を添えてお出しします。
常連様にも大好評の握りです。
丹波米使用
調理風景
地図
丹後地方は、昼夜の寒暖差の激しく冷涼な気候特性で土壌も豊かな事から、非常においしいお米ができる土地として知られています。
その丹後米をやや固めに炊き上げて、飯切りに移しミヤジマを下から起こすように切るように使ってすし酢をまわします。
当店ではお客様が召し上がった時に、口の中でほどけるような
人肌のシャリで握りご提供させていただいております。